Ned’s Atomic Dustbin(ネッズ・アトミック・ダストビン)

1990年代イギリスのオルタナティブ・インディー・ポップ・ロックバンド、Ned’s Atomic Dustbin (ネッズ・アトミック・ダストビン) 。今でも大好きなバンドです。

大きな特徴はツインベース(ベーシスト2人)のメンバー構成。
1人は低音ベースラインでどっしりとしたリズム感とグルーヴ感を出す一般的なベース。もう1人は高音で自由に跳ねまわるようなメロディラインを弾き、ボーカルと並んで前に出てくるようなベースで、このバンドの主役と言ってもいい。

その分、ギターは装飾的で効果音的な役割を担っている印象。ギターエフェクターを駆使し様々な音色を操ることで空間に奥行きを出している。ディストーション・ノイズ系のロックなサウンドで激しく鳴らしても耳障りにはならない気持ちの良いギターだ。

1st アルバム “God Fodder (1991)” から2曲です。

Ned’s Atomic Dustbin – Kill Your Television

(「テレビを殺せ」のキャッチーなメッセージ。主流メディアから脱却し自分の人生を楽しむことを表現しているのだろう。)

Ned’s Atomic Dustbin – Happy

(「ハッピー」と言いつつうんざり顔。このシニカルさがたまらない魅力よ)

存在感がある高音ベース/低音ベース/ノイズギターが複雑に深く絡み合いながらも、ボーカルとドラムスを含めた全体として気持ち良くまとまっており、何度聞いても飽きない。完成度がスゴイ。

ドラムも大変個性的だ。1曲の中に様々なリズムパターンを入れてきて曲調にメリハリをつけている。同じテンポでもリズムパターンが変わるとスピード感が瞬時に切り替わる。これも何度聞いても飽きない要素になっていると思う。

2ndアルバム “Are You Normal? (1992)” から2曲です。

Ned’s Atomic Dustbin – Walking Through Syrup

(なんて面白いバンド・サウンドだろう! 唯一無二の気持ち良さ。演ってて楽しいだろうな〜)

Ned’s Atomic Dustbin – Intact

(本当に変な歌詞。素晴らしい詩人。このバンドはこのボーカルだから良いんだね)

疾走感があって踊りたくなるリズム・サウンドに、どこか切ない気持ちにさせられるメロディとボーカルを乗せる。絶妙なミスマッチ具合がこのバンドの核だろう。内向的でやや意味不明な歌詞も、少年から青年になる頃の脳内の青い感じがリアルに表現されていて、グッとくる。

誰もが通る、悩み多き年頃。
その時期に好きになったものや感じたことは、人生の中で最も特別なものとなる(それは生涯の宝物にもなるし、心の傷にもなる)。大事にしたいですね。

3rdアルバム “Brainbloodvolume (1995)”からの1曲です 。

Ned’s Atomic Dustbin – All I Ask Of Myself Is That I Hold Together

3rdアルバムは作り込まれたサンプリング音とロックの融合がクールで、デジタルロックやインダストリアル系ロックの先駆けと言えるものだった。ブリットポップになびかず独自路線を追求する姿勢も素晴らしい。
’95年という時代性もあって内省的で暗めの曲調も多く、かなり大人になった印象。この先の成長も見たかったのに…残念ながらここで解散してしまいます。

2000年に再結成していますが、新しいスタジオアルバムは無いようです。いつか生ライブ見たいです。

最後はベストアルバム収録の1曲。ベイ・シティ・ローラーズの名曲をカバーだ!

Ned’s Atomic Dustbin – Saturday Night

■ 所有CD
1. Ned’s Atomic Dustbin『God Fodder』1stアルバム。
2. Ned’s Atomic Dustbin『Are You Normal?』2ndアルバム。これが一番のお気に入りです。超大物プロデューサーアンディ・ウォレスプロデュース!
3. Ned’s Atomic Dustbin『0.522』シングルB面集+α。
4. Ned’s Atomic Dustbin『Brainbloodvolume』3rdアルバム。
5. Ned’s Atomic Dustbin『One More: No More』再結成ライブアルバム。

■ リンク
ネッズ・アトミック・ダストビン (wikipedia)
Ned’s Atomic Dustbin 公式ウェブサイト

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